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GoPro 3D Hero2 の水中撮影用特別仕様ハウジング

YouTubeにGoPro 3D Hero2 の水中撮影用特別仕様ハウジングによって撮影された水中動画をアップしました。

バハマ ドルフィンサイト 2012 Bahama Dolphin Site

バハマ ドルフィンサイト 2012 Bahama Dolphin Site ※3D立体映像

バハマ・ドルフィンスイミング 2012 Bahama Dolphin Swimming

バハマ・ドルフィンスイミング 2012 Bahama Dolphin Swimming ※3D立体映像

300匹のジンベエザメが群れる海メキシコ湾のイスラ・ムヘーレス島Whale Sharks,Isla Mujeres,Mexico

300匹のジンベエザメが群れる海メキシコ湾のイスラ・ムヘーレス島Whale Sharks,Isla Mujeres,Mexico ※3D立体映像

水中撮影は越智隆治さんです。
アクアジオグラフィックでは、社外カメラマンの方とも協力して取材活動も行っています。

GoProというカメラは、改めて説明する必要もないと思いますが、超小型カメラとして、サーフィン、スカイダイビング、スノーボード、スキー、スケートボード、モータースポーツ等等で競技者の視点や通常のカメラでは撮れないアングルで撮影できるカメラとしての世界中で使われているカメラです。超小型な割りには最新モデルでは画質も良く、ますます応用範囲が広がりました。

そして、GoProは、標準仕様の状態で60m防水の水中ハウジングに入っており、またGoPro を2台横に並べて撮ると3D撮影も簡単にできる水中ハウジングも安価に提供されているのです。

GoProを水中撮影用に利用する最大のメリットは、レンズの画角の広さです。
もともと視界の悪い水中撮影では、広角レンズ(魚眼レンズや20mmクラスのワイドレンズ)で水中風景を撮るのが一般的で、GoProのレンズは、まさに水中撮影にぴったりの画角です。
一般的なビデオカメラは、ワイド仕様とうたっている機種でもせいぜい28mmクラス(35mmDSR換算)で、結局水中ではワイドコンバージョンレンズ(ワイコン)を付けて無理矢理ワイドにしているのが現状です。ワイコンを付ける事で光学的な画質の劣化(周辺部のピンぼけ、各種収差)が生じ、本来のビデオカメラの性能が充分発揮できなかったりします。
そう思うと、もともとワイドレンズのGoProで水中映像を撮った方が有利なわけですが、標準仕様のGoProハウジングには最大の欠点があります。
それは、標準仕様のGoProハウジングのレンズポートが、光学的性能が水中仕様になっていない事。つまり、水中撮影ではほとんどピンぼけの映像になってしまうのです。
それを改善するのは簡単で、GoProの標準レンズポートを水中撮影仕様のものに交換すればいいのです。
GoPro純正で水中撮影仕様ポートが発売になるとの情報もありますが、今回使用のものはフィッシュアイさんに改造をお願いしました。

このようにGoProで簡単(安価で超小型)に水中ビデオが撮れるようになるわけですが、加えて3D映像も超簡単なのです。
今では、簡単にハイクォリティーに3D映像が撮れるホームビデオが出ていますが、これらで水中撮影するには欠点があります。
ひとつは、先ほど述べたレンズ画角の狭さ。
もうひとつは「コンバージェンスポイント」の遠さです。
「コンバージェンスポイント」というのは3D映像を見る時、「奥行き」と「飛び出し」の中間点です。
陸上の映像では、近くてもせいぜい1m程度の被写体を手前に置いて「コンバージェンスポイント」を合わせ、それより遠くの被写体で「奥行き」を表現します。近距離(数10cm)の被写体と遠距離の被写体を同画面で3D撮影すると、「視差がきつく」なり、目が疲れる3Dとなってしまうのです。
一方、水中では、ワイドレンズで被写体にできるだけ接近して撮影する、というの水中撮影の基本ですから、陸上の3D撮影を前提に設計されている3Dビデオカメラをそのまま水中撮影で使用するというのは、なにかと不都合が多いのです。

そこで、目をつけたのがGoPro 3D。
もともとワイドレンズですし、2台並べたレンズ間も近いので、「コンバージェンスポイント」も近いはずです。
ただ、マニュアルを読むと、1.5m以上離れた被写体を撮るように、つまり、コンバージェンスポイントは1.5m ?
というような記述がありました。
ただ、実際の映像を見る限り、特に水中では50cm手前の被写体でも問題なさそうに見えます。(水中ではどんなに透明度が良い海でも5m、10m先の遠景はぼやけてますから。)
今回紹介した3D映像は、編集ではコンバージェンスポイントの調整作業はいっさい行っておらず2台並べて撮ったそのままの状態ですので、ちゃんと調整すれば、もっと最適化できると思われます。

越智さんのGoPro 3Dでの撮影スタイルは、写真用の水中カメラハウジングの上にGoPro 3Dハウジングを固定して撮影してもらっています。

こうする事で、本来の水中写真撮影との切替えも簡単になる事、そして、大きい質量のある水中カメラハウジングに固定する事で、GoProのブレを抑える事ができます。
水中撮影に限らずですが、超小型のGoProで撮影する際の最大の注意は、手振れなどのカメラのブレです。
GoProで安定した映像を撮るコツは、できるだけ硬いもの、質量のあるものにしっかり固定して撮る事です。
GoProがブレると見苦しい上にローリングシャッターによる歪み(コンニャク現象、ふにゃふにゃ現象)がでてしまいます。


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