2023年11月現在、3D VR180 映像の撮影には、主に GoPro Hero 11 Black に Maxモジュラーレンズを装着したものを2台並べて撮っています。
GoPro Hero 11 Blackの画質は、かなり洗練されていて、明るい昼間の撮影では現状の3D VR180カメラの選択肢の中でもほぼ最良の選択ではないかと思います。
ただ、GoPro Hero 11 Blackにも弱点があり、低照度下でのノイズやジャドーのグラデーションがイマイチです。
また、圧縮率の問題のような気がしますが、木々に囲まれた渓流のようなシーンは、木々の葉っぱの鮮明さが失われてしまう傾向があると感じます。
GoPro Hero 11 Blackが苦手とするシーンでは、Panasonic Lumix GHシリーズ(GH5,GH6)を縦位置に2台並べて使用します。
GHシリーズに使用する円周魚眼レンズとして、
Meike 3.5mm f2.8(画角190度) と Meike 6.5mm F2.0 (画角220度)を使い分けています。
今回は、この2種類の Meike円周魚眼レンズの比較です。
●Meike 3.5mm f2.8 の使用例
●Meike 6.5mm F2.0 の使用例
●Panasonic Lumix DC-GH6 で記録された元画像
GH6 で記録された元画像を見てもらえればわかるように、
Meike 3.5mmは、イメージサークルが小さい上に画角が220度広い為、VR180用の画角180度にする為にはなかりの部分をクロップする事になり、解像度の点では不利になります。
その代わりに全周においてケラレない映像が得られます。
Meike 6.5mmは、イメージサークルがマイクロフォーサーズのセンサーサイズより大きい為、左右がケラレた映像になります。
その代わりにセンサー面積を有効に使用できるので解像度の点では有利になります。
実際に、3D VR180に仕上げた映像をVRヘッドマウントディスプレイで視聴した印象は、
左右がケラレた映像でもMeike 6.5mの方が良好に感じます。ケラレの部分もほとんど気になりません。
まだ、十分な事例で評価できているわけではありませんので、引き続きこのレンズの撮り比べは機会をみては行っていきたいと思います。
【参考】魚眼レンズの射影方式
魚眼レンズの射影方式には4つの方式があります。
●等距離射影(equidistance projection)
●立体射影(stereographic projecton)
●等立体角射影(equisolid angle projection)
●正射影(orthogonal projection)
VR映像の撮影に向いている魚眼レンズの射影方式は、等距離射影(equidistance projection)だそうです。
一般的な魚眼レンズの等距離射影方式を採用されているようですが、各メーカーのどの魚眼レンズがどの射影方式を採用しているかの情報は調べてもなかなかわかりません。
Meikeの6.5mm/3.5mmは、等距離射影では無いように感じます。(確証はありません)
魚眼レンズの射影方式の詳細は、以下のサイトに詳しく解説があります。
https://fit-movingeye.co.jp/Products/fi-series/